第33回コミュニティ・ユニオン全国交流集会、成功する(1)

 12月4日(土)・5日(日)、コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク主催で、「第33回コミュニティ・ユニオン全国交流集会・静岡」が、静岡県立大学で開かれました。全国から70数団体・330名規模で、1日目のZoomによる視聴も含めて参加し、成功しました。当ユニオンからも10名規模で参加し、初めての開催地となった静岡の仲間を支えつつ、集会の成功の一端を担いました。

 

 会場の静岡県立大学(草薙キャンパス)は、静岡駅から北東の閑静な郊外にありました。1日目は構内のイチョウ並木が続く坂道を上がりきったところにある大講堂で行いました。壇上には集会名称と「生きることはつどうこと~コロナをのりこえ、連帯を深めよう!」というテーマが掲げられ、参加者が続々と集まってきました。

 

 午後1時、第Ⅰ部 全国総会・全国集会 が始まりました。まず司会あいさつ・現地実行委員会あいさつがされ、次いで寺山共同代表が代表あいさつを行いました。Zoomも使っているとはいえ、昨年のようなごく限られた人数での開催ではなく、実際に集まっているとの実感を新たにさせられながら、コロナ禍の中で全国で進めてきた取り組みを学びあい交流するという、集会を実現する意義を確認しました。

 

 続いて総会に移りました。議長団を選出した後、来賓あいさつを、井上幸夫日本労働弁護団会長・福島瑞穂参議院議員・杉山淳静岡県議会議員・増本雅敏弁護士がされ、それぞれの立場からユニオンへの励ましをしていただきました。メッセージも2団体からいただいていることも紹介されました。

 

 そのうえで、経過報告・活動方針、会計報告・予算案提案・会計監査報告、役員(全国運営委員)体制提案がされ、承認されました。そして新たに選出された方々のあいさつの後、特別報告に移りました。なかまユニオン(東リ偽装請負争議勝利判決)・神奈川シティユニオン(中南米労働者への暴行事件)・全国一般福岡ユニオン北九州(警察権力による弾圧)による報告がされ、第Ⅰ部を終了しました。

 

 休憩後、第Ⅱ部 記念ステージ&記念講演 に移りました。まず記念ステージとして、ハーモニカ奏者の宮田薫さんが4曲演奏され、豊かな音楽に癒されました。次いで記念講演として、笹沼弘志静岡大学教育学部教授(憲法学)が、「コロナ禍において問われる労働組合の意義~憲法から考える」と題して話されました。笹沼教授はまず、コロナ禍において日本社会の脆さが顕わにされた、として、多様な働かせ方と称して弱い立場の労働者を増大させ、ホームレスに端的なように社会的排除に追い込んでいること、また関西生コン事件に示される労働組合弾圧の強まりを指摘しました。そして、それらを、一部の人々には権利が認められなくても当然であるかのようにみなしていることととらえたうえで、そうした人権軽視が、人権の上に国家と企業を置く、現憲法と正反対の、自民改憲案の核心になっているという危険性を指摘しました。そして労働組合は、社会的排除や優生主義と闘い、人々を元気にし、幸福を追求する、現憲法の精神を生かす役割を果たしてほしいとの提起をし、また会場からの質問にも答えていただきました。

 

 休憩後、参加ユニオンの紹介に移り、北から各地域ブロックごとに各ユニオンがまとまって自己紹介をしあい、最後に開催地の静岡が自己紹介をしました。今年も懇親会は中止したため、以上で1日目の日程を終了しました(続く)。

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