株式会社シェアリングテクノロジーの不当解雇事件(1)
当組合は、シェアリングテクノロジー株式会社(名古屋市中村区/代表取締役 森吉寛裕、以下「ST 社」)に対して、複数の従業員を対象とした解雇が不当であったとして、その撤回を求め団体交渉を行っているところです。
ここでは現在に至るまでの経緯と現状を報告いたします。
1. 2020年2月27日に起きた事
2020年2月27日、後に解雇処分に至る5名を含む6名の社員が、ST社の人事総務部を中心とした事業管理部の社員により、オフィスフロア外の会議室に一切の説明もなく強制的に隔離された。
しかも、その際スマートフォンを含む通信機器の利用が一方的に禁止され、事実上の監禁状態であった。
その後1名ずつ別々に、人事総務部部長および課長(当時)がヒアリングを実施、内容は全て両者同意のもと人事総務部側が録音した。
6名のうち3名に関しては、その場で「退職の意思を示せば懲戒解雇だけは免除する」といった退職強要とも取れる通告を受けた。
その中でも1名は、その後自宅待機を命じられた際、エレベーターまでオフィスを介さず誘導されるまでの間にも「本当は知っているんだろう?正直に言うなら今のうちだ」といった内容の言動で執拗に自白を追及される。
対象となった6名はヒアリング後オフィスに戻る事なく、また、業務の引継ぎなども一切できないまま自宅待機を命じられた。その際、今後のおおよその待機期間など具体的な内容の提示は一切なかった。
2. 2020年3月5日に会社より呼び出しとヒアリング
自宅待機を命じられた6名のうち5名に対して、2020年3月5日にヒアリングを行うため出社するよう連絡がくる。
ただし、それ以前の2月27日から3月5日の間に、一部の人間に対しては人事総務部部長及び課長より電話にてヒアリングが行われた。その際の態度は高圧的で会話は全て録音している旨を伝えられる。
ヒアリング当日、対象の従業員らは、人事総務部長と課長から社員の同意なく記録された会議室の録画録音データを見せられた後に、今回のヒアリングや録画録音を見せた趣旨・目的の説明も一切なく、「どう思いますか?」といった漠然とした質問を受けた。また、データは音声も途切れ途切れで、再生した機器では到底聞き取れるものではなかった。その日は何の進展もなく終了し、引き続き自宅待機を命じられる。
なお、調査結果もまだ出ていない中、代表取締役である森吉寛裕氏が、その後解雇扱いにする従業員を社内で糾弾する行動をとっているとの情報があった。これについては今後詳細を明らかにし、具体的に対応することとする。
3.シェアリングテクノロジー分会を結成
2020年3月5日のST社からの呼び出し後、2月27日に強制隔離された社員の一部が、今回のST社の行為に対する謝罪と自宅待機処分の早期撤回を求めるべく分会を結成した。
次回に続く…