東海労働弁護団第60回総会に参加
10月27日(日)午後1時半より、名古屋・今池ガスビルにて、東海労働弁護団第60回総会が開かれました。同弁護団の弁護士の方々には、当ユニオンも日頃お世話になり、また同弁護団とは労働法制改悪反対実行委員会などでともに運動を進めてもいます。総会には労働組合からの参加も歓迎していただいており、今回も当ユニオンからも数名が参加しました。
総会の前半は、文字通りの総会で、活動報告・人事案などが提起され、討論や事件報告も交えた後、採択をしました。また日本労働弁護団の岡田事務局長からも本部報告をしていただきました。
後半は、総会記念企画として、石田眞・早稲田大学名誉教授による、「『雇用によらない働き方』で働く者は『労働者』ではないのか?-現代の労働者性問題を考える」と題した講演でした。現在、個人事業主やフリーランスなどの「雇用によらない働き方」で働く人が増えていますが、彼らは労働法や労働保険の適用から排除されています。しかし、彼らは労働法上の「労働者」ではないのか?が、この講演では問いかけられました。
まず、この働き方の定義・内容を明らかにしたうえで、適用から排除されるのは、使用者が労働者保護責任回避のために無理に自営業者に分類するという問題のほか、労働法の適用対象で「労働者」概念が狭いという問題を指摘しました。そして、労働法における労働者性問題について詳細に説明したうえで、19世紀・20世紀・21世紀と、企業組織と就労形態の歴史的変遷があり、そこで労働者性問題も歴史的に変わっている。しかし、労働して対価を得ているという意味では基本は労働者であり、労働者保護の対象だ、としました。そして、質疑応答も活発になされ、午後5時前、終了しました。
会場では立派な「創立60周年記念誌」も配布されたり、資料も多彩だったりで、ユニオンの活動にも生かせそうでした。終了後、当ユニオンの参加者は、懇親会にも参加したり、ユニオンみえの参加者と交流したり、というように、交流も深めました。今後も協力して、がんばっていこうと励まされました。