休憩時間、自由に休めていますか?〜休憩時間の労働について法人A と交渉中〜

休憩時間は、労働者が労働から解放されることを保障された時間でなければなりません。

仮に、休憩時間と言いながら、外出が禁じられていたり、電話対応する必要があったりすれば、その時間は勤務時間とみなされます。

この問題について、ある法人と交渉中です。

当労組は、法人Aに対し、当該法人が運営している施設で働く、多くの組合員の休憩時間が適正に取られていなかったことを問題として、申し入れ、団体交渉を行ってきました。

これまでは休憩時間が待機時間として実質的な労働となっており、「その環境を改善して適正に休憩が取れること」、さらに「待機時間(=労働)となっていた休憩時間相当分の未払い賃金を過去2年分支払うこと」、以上2点を申し入れてきました。

7月11日には、A法人と団体交渉も行いました。

交渉の結果、現在、適正な休憩時間取得に対しては改善のために試行が行われています。

しかし、過去2年分の未払い賃金に対しては、当労組が要求した正当な支払い額に対して、A法人はまったく納得のいかない理由を挙げて要求額(来客・電話対応のための待機時間であり、事実上の労働時間に相当する未払い賃金額)の1/4の支払いしか認めていません。団体交渉での回答も、その後に行った再度の申し入れの「回答書」においてもそれは変更されず、歩み寄りを目指した誠実な回答とはなっていません。

また、再度の申し入れでは、要求額の1/4しか支払えない根拠を確認するために以下の書類の開示を求めました。

ア.決算資料など内部留保がわかる資料(過去2年分)

イ.キャッシュフロー(月次、年次)がわかる資料(過去2年分)

ウ.キャッシュフロー改善に向けた活動の実績数値と今後の目標、その中における経費削減努力の実績数値と今後の目標(例:「○○費削減△50,000円」など)

さらに、休憩時の窓口対応について行政との契約上問題がないか確認するため、「施設で窓口対応する人員数、あるいは事務室待機人員数」に係る定めに関する資料の提示も求めました。

上記の内、「ア」については、A法人の総会資料にあった「活動計画書」が回答として送られてきましたが、これはかえって支払いが可能であることしか示していません。

また「イ」「ウ」については「支払額を算出する主要な根拠ではない」として開示されませんでした。「窓口対応する人員数、あるいは事務室待機人員数」に係る定めに関する資料についても、事務局側の意見を述べるたけで、根拠となる資料は開示されませんでした。

今後も当労組は、以上のような不誠実な対応に対して、団体交渉他労働組合として対応していきます。A法人の誠実な対応を求めます。

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