技能実習制度を考える集会を開催
6月8日(水)午後6時より、ウィンクあいちにて、「外国人技能実習制度を考える学習集会」を開催しました。この集会は、5月22日から6月13日まで取り組まれる「外国人技能実習制度廃止!全国キャラバン2022」に連携した名古屋での取り組みとして、コミュニティユニオン東海ネットワークがよびかけて行いました。東海ネット関係の方々、支援団体関係の方々など、30名規模の参加者で、当ユニオンからも7名が参加し、活発な集会となりました。
93年に創設された外国人技能実習制度は、「奴隷労働」と批判されるなど、さまざまな問題点を抱えており、政府も改正の動きを一定示しているほどです。全国キャラバンは、こうした状況にふまえ、外国人技能実習生制度の廃止とまっとうな「受け入れ制度」を掲げて実行委員会により取り組まれています。私たちユニオンも参加するコミュニティ・ユニオン全国ネットも賛同し、東海では、5日に岐阜でセミナー、6日に三重でスタンディング、7日に静岡でスタンディングが取り組まれました。そして8日、名古屋でも学習集会を開きました。
集会は、キャラバン実行委員会の中心となっているNPO法人移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)運営委員の杉戸ひろ子さんの司会で始まり、東海ネット事務局でもある当ユニオンの浅野運営委員があいさつをしました。そして、ゲストスピーチとして、まず大坂恭子さん(外国人技能実習生問題弁護士連絡会共同代表)が、「外国人技能実習制度の問題点」と題して、制度の概要を話しました。続いて岐阜一般労働組合第二外国人支部・支部長のケンカイさんが「シェルターに入居者の現状から」、愛労連顧問の榑松佐一さんが技能実習生支援の経験から、それぞれ、制度を要因としてひどい扱いを受けている技能実習生の支援の経験から、制度の実態を詳しく紹介しました。
そのうえで、意見交換を行ったのですが、全体を通して、技能実習制度が複雑で、名目と実態が乖離し、中間団体が介入し、労働者の権利侵害が横行しているなど、問題点が多々あること、そして送り出す国々にもそれぞれ違いがあったりもし、労基署・入管・技能実習機構・監理団体・受け入れ先それぞれ、さまざまな対応があったり、など、いろいろと試行錯誤するような難しい、また工夫の余地がある事柄があること、などが明らかになった気がしました。
また、この日は午後、名古屋地裁で、「ウィシュマさん名古屋入管死亡事件・国家賠償請求裁判」の第一回口頭弁論が行われ、傍聴希望者も、報道関係者も、多く集まりました。筆者はユニオンの仲間に裁判があることを教えてもらったので、個人的に裁判所まで行きましたが、大人数に圧倒されたこともあり、裁判の傍聴はあきらめ、近くの桜華会館で開かれた記者会見と報告集会の一部に参加しましたが、外国人を受け入れていく姿勢とは真逆の、この事件によって、苦しみながら裁判を始めた妹さんたちが、しかし多くの人がいて励まされたと発言していたのが印象的でした。集会でも、問題の重さとともに、支援活動でいろいろ工夫しているという話も出ていたりして、ちょっとしたことのようで、実は大事で意義のあることがあるような気がして、仕事を休んでこの日を過ごしたことの意義も、感じた一日となったのが、個人的には良かったでした、外国人問題は、難しい問題が多々ありますが、その中で、いろいろと学びながら、がんばっていきましょう。