ユニオン学習会を開催

 10月30日(土)午後6時より、ユニオン事務所(Zoom併用)にて、ユニオン学習会を開催しました。10数名の参加で、充実した学習会となりました。 
 
 今回は「生活保護制度とその運用実態・活用方法」と題して、森弘典弁護士(反貧困ネットワークあいち事務局長)をお招きして講演していただきました。森弁護士は、A4で15ページに及ぶレジュメを用意され、それに沿って話されました。まず、生活保護制度の特徴について、制度全般に関しての諸点を挙げました。次に、生活保護で争いになりやすい問題として、申請・資産・稼働能力・扶養・野宿者・暴力団・国籍・開始までの生活資金・福祉事務所の指導や指示・廃止・返還・不正受給、の諸点に関して、森弁護士の体験も含めての不法な実態の事例を紹介したうえで、対応策を示されました。時に扶養に関しては、扶養照会をしないようにさせる追求が進んできていることを紹介した、ユニオン員が準備した報道記事も参照して話されました。
 
  休憩を挟んで、質疑応答に移りましたが、質問が多く出されました。生活保護受給者はこのコロナ禍のもとで増えているかどうか、野宿者は生活保護受給によって減ってはいかないのか、女性の大変さなど、実態に関する質問や、中間的なセーフティネットの問題や、水際作戦はひどいと思うがをなぜやるのか、など、さまざまな質問が出され、森弁護士は丁寧に回答されました。また、生活保護法でなく生活保障法に改正すべきと日弁連が案を作成していることも紹介され、具体的な問題点・改善点に関しての説明もされました。
 
 時間も予定より超え、最後に参加者の感想を出し合いましたが、皆が生活保護制度について全般的に理解を深めことができ、生活保護に対して申請を阻んだりすることにも現実的に対抗できそうな力も得たような感想を出し、充実した学習会にできたと確認できました。
 
 ユニオンでも、生活保護受給をした方が良いケースもあり、生活保護問題について学んだことは、意義がありました。森弁護士にはお礼申し上げます。そして、参加した皆さん、お疲れ様でした。
 
 なお、次回のユニオン学習会は、12月11日(土)午後3時から、「女性の労働と社会保障について」をテーマに行います。講師を呼んで公開学習会ができないかという話もありましたが、諸般の事情で、通常の形式で、ユニオン事務所で、自前でレポーターが報告し学習します。皆さん、ぜひ参加してください。

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