県労働委の公正任命を求める学習決起集会に参加

 9月4日(土)午後3時半より、金山駅近くの労働会館(+Zoom)にて、11月末に任期満了を迎え、新たに委員が任命される愛知県労働委員会に関し、「愛知県労働委員会の公正任命を求める学習決起集会」(主催 愛労連)が開かれ、総勢70名規模の参加で成功しました。当ユニオンからも労働委員立候補者・争議報告者の他、数名が参加しました。
 
 集会は最初に、中谷雄二弁護士が「労働委員会の民主化のために」と題して講演を行いました。中谷弁護士はまず、労働委員会は不当労働行為の救済機関として、本来、準司法機関として、事実認定し、判断をする能力を持たねばならないにもかかわらず、県労働委員会の労働者委員会は連合系に限られ、他系統の労働組合にとって不利になっているし、公益委員も、労働法学者は選ばれないばかりか、労使関係に精通するという最低限の資格すらない現状があり、全国的に見ても異常だと、具体例を挙げながら訴えました。そして、労働委員会の民主化を求めて裁判闘争を闘ってきたが、裁判の限界もあるし、労働委員会でたとえ救済命令が出されたとしても行政命令にとどまるという限界もあり、こうした限界を超えるには運動が必要で、実際全国的に民主化もかちとってきているし、救済命令で要求の正当性も示せる、と労働組合を鼓舞し、講演を締めくくりました。その後質疑応答もあり、労働委員会の民主化という目標をどう実現するかについて深めることができました。
 
続いて労働委員会に申立を行った争議報告が続きました。建交労の分会、名古屋ふれあいユニオン、東海労働弁護団(白川弁護士)がそれぞれ報告しました。当ユニオンは、鶴丸委員長が、現在申し立てている四つの案件(海部ペリカン配送・竹屋・日興サービス・三和清掃)を紹介したレジュメのうち、海部ペリカンと三和清掃に絞って報告したうえで、委員に偏りがあり、労働者側と言えない対応もあり、時間もかかるなど、労働委の現状の問題点を指摘しました。他の報告からも、労働委員会の現状を知ることができました。
 
 続いて労働者委員に立候補した候補者の決意表明がありました。愛労連が推薦する6名を代表して藤原さんが発言し、他の立候補者も会場の前に出て紹介されました。また、当ユニオンが推薦する1名である浅野運営委員が発言しました。浅野運営委員は、ふれあいユニオンの紹介から始め、結成当初から労働者の問題解決のため奮闘してきて、その中で労働委員会に救済申し立てもしてきた経験もふりかえりつつ、自身の労働運動に関わり始めたきっかけになった職場闘争においても、労働委員会の重要性を知ってきたことも交えて、立候補の決意を熱く語りました。
 
 最後に行動提起として、任命者である県知事あての署名・要請行動などが呼びかけられ、団結ガンバローで締めくくりました。予定時間をやや超えましたが、県労働委員会の実態のひどさがよくわかり、愛労連や東海労働弁護団と協力しつつ、何とかしていこうというと励まされる、意義ある集会となりました。がんばりましょう。

 

 

<追記>9月15日(水)、「愛知県労委の民主化を求める連絡会議」は、鶴丸委員長も参加して、県知事あての申し入れ行動(午前10時30分から、県庁本庁舎内)、記者会見(午後1時から)を行いました。今後、署名活動などを取り組んでいく予定です。

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