官製ワーキングプア集会

 3月20日(土)午後1時半から、オンラインで「緊急集会 官製ワーキングプアの女性たち コロナ後のリアル」(主催 実行委員会)が開かれました。当ユニオンも賛同団体に名を連ねさせていただいたこともあり、筆者はYou tubeで配信された集会に参加(観ていただけですが)しました。(追記:委員長もユニオン事務所で参加していたことが後でわかりました)

 

 

 

 当ユニオンにも官製ワーキングプアと言える組合員もいますが、民間の労働者が多数ではあります。ただ、非正規労働者は、官民問わず多数所属していますし、この問題は正規・非正規問わず労働者、そして住民全体にも関係していることが、コロナ後、ますます明らかになってきているように思います。その意味で(このかんの緩やかなつながりも関係して)当ユニオンはこの集会に関わった、という次第ですが、一組合員として参加してみて、3時間の集会で、全部観ていたわけではないのですが、いろいろ考えさせられました。

 

 

 

 集会は、第一部が竹信三恵子さん、上林陽治さんという、この問題を先頭で追求されている方々からの概説と、沖縄の非常勤職員組合の方からのメッセージ紹介でした。会計年度職員制度の導入とコロナの影響を受け、竹信さんは、非正規公務員はエッセンシャルワーカーとして重要な役割を担っているが負担増・低待遇に陥っている反面、会計年度任用職員になって労働条件が一部改善されて権利行使が困難になっている面が出たりもしている。しかし、外部委託化は進んでおり、個別企業を超えた産別労組も展望しつつ、無力感を超えて非正規ネットワークを創ろうと呼びかけ、上林さんは、女性・非正規に公共サービスが依存しているリアルな現状の中で、コロナ感染リスクと、会計年度任用職員制度導入との二つの悲劇が生まれており、、実質常勤なのにパート扱いにされ賞与と引き換えに月例給与を下げられるなどの弊害を生んでいる、としました。そうした現状があるとはいえ、沖縄のメッセージでは、賞与を初めてかちとる成果も報告されました。

 

 

 

 第二部は様々な当事者の方からのリレー報告でした。婦人相談員・ハローワーク相談員・学童保育相談員・図書館司書・社会教育に携わる職員、それぞれの立場からの発言が続き、住民と密着した地方自治体の施策に直接携わりながら、その中で低待遇・ハラスメント・やりがい搾取にさらされ、退職に追い込まれそうになり、労働組合で闘った、などなどの、体験が紹介されました。

 

 

 

 第三部はDV被害者支援の民間シェルター運営に携わる方、民営化による保育破壊と闘ったユニオンの方、名古屋の「つながれっとNAGOYA」の運営に携わる方、メトロコマース裁判の原告として闘ったユニオンの方など、民間や住民とも連帯していこうという、さまざまな立場の方々からの発言が続き、最後に竹信さんが、非正規公務員問題を新聞記者として記事にした時をふりかえりつつ、だんだん問題が広く知られるようになってきたが、女性が主の非正規公務員自らが、労働者としての権利を行使したり、SNSをも活用して知らせ、またネットワークを広げ、交流の場を創ろうとまとめて、終了しました。

 

 

 

 参加して、非正規公務員は民間労働者に適用される労働法の対象外になっているとか、専門性・公共性とかの難しさとか、女性が多数だとか、民間の単純労働者で、男性の筆者にはいろいろわからないところも多い面もあるのですが、非正規・不安定とか、格差構造の中でパワハラにあったりとか、低待遇とか、などなど、通じるところもあるので、違いにふまえながらも通じるところもあるというところでの連帯づくりが、このコロナの下で、ますます必要になってきている、ということを、学ばせてもらった気がします。私たちは労働組合ですが、話は変わりますが、12日(金)に開かれたブラックバイト対策弁護団あいちの総会に参加した委員長が、総会企画で学費問題に取り組む学生の方からのお話が労働組合が若者からどう見られているかなど、参考になったと言っていましたが、そのように、別の立場から学ぶことでかえって連帯できたりもすることもあるでしょう。そういう意味で、参加して良かったです。ありがとうございました。大変ですが、がんばりましょう。

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