豊橋学習会を開催

 11月30日(土)午後6時半から、豊橋カリオンビルにて、豊橋学習会を開催しました。今回は、来年4月に開始する「会計年度任用職員制度」を前に焦点化している「非正規公務員問題」をテーマに採りあげ、参加者の意見も活発に出ました。

 

 

 

 学習会では、11月6日にNHKテレビで放映された「クローズアップ現代+ 揺れる“非正規公務員”~急増する背景に何が?~」、11月20日にNHK第一で放送された「災害時も人手不足!非正規公務員急増のリスクと解消への課題」などを題材にしました。それらから、次のようなことが学べました。

 

 まず、非正規公務員が住民に身近で、重要な仕事に就いていること、その4分の3が女性であること、しかし待遇は劣悪であり、「臨時」扱いの細切れ更新で意欲もなくして、やめる人も多く、民間労働者のように労働法の適用対象でもなく、かといって公務員法の保護も、女性としての権利の保障も受けていない、という非正規公務員の実態がリアルに示されました。そして、こうした非正規公務員が、住民に直接対応しているのに、災害時には対応を認められていないため、正規公務員が事情も分からず対応せざるを得ないたという例に見られるように、切実な公共サービスを必要とする住民が増えており、非正規化による対応はもう限界に来ている、というように、住民にとっても深刻な問題になっていること、などが明らかになりました。

 

 そして、こうした非正規公務員の増加の背景として、地方財政の悪化を公務員の減少で「解決」しようとしていること、そのひどい実態として、非正規公務員は「物件費」扱いなので非正規化を進めれば名目上「人件費」を削減できることがあることがあること、そしてこういう地方財政の悪化を政府が支えるともしていないことも明らかになりました。

 

 こういう現状の中で、「会計年度任用職員制度」導入によって地方公務員法を適用したりボーナスを支給したりという打開策を政府は打ち出しているが、このボーナスを出すために月額報酬を減らすとか、外部委託とかパート化とかの、さらに不安定な待遇に追い込むような動きも出ていることとか、各自治体でさまざまなしわ寄せの動きが出ていることも明らかになりました。

 

 

 

 このような題材から、非正規公務員のひどい実態や、公務の仕事が成り立たなくなることや、住民へのしわ寄せが強まることなどへの懸念や、財源がないと言うが、収入の面でも支出の面でも、いろいろ問題があるのではないかとかの意見が活発に出て、時間切れで中途で終わるようなかたちになりましたが、いろいろ学びあえて有意義でしたし、この問題もユニオンとしても他人事ではいられないと思わされました。

 

 

 

 今年の豊橋学習会はこれで終了し、年明けの1月18日(土)午後6時半から、豊橋カリオンビルにて開催する予定です。皆さん、お気軽に参加してください。

 

 

 

<追記>12月2日の『朝日』朝刊でも、「働く」というコーナーで「会計年度任用職員制度」に関する記事が掲載されています。上記学習会でもデジタル版で先立って記事が出ていたので題材にしましたが、紙面でも大きく採りあげられていますので、参考にしてください。

 

<追記2)次回は上記通り確定しました。よろしくお願いします。

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