働き方改革を問う公開学習会を開催

8月24日午後6時より、イーブルなごやにて、公開学習会「働き方改革一括法案の問題に迫る!~労働法制大改定と今後の組合活動~」を開催しました。講師に名古屋共同法律事務所の中谷雄二弁護士、特別報告者に名古屋過労死を考える家族の会の内野博子さんをお招きしして行ないました。当初7月28日に開催を予定していたのを台風の影響により延期し、本日開催しました。今回も昨日から台風が接近していましたが、開催時には影響はなく幸いでした。平日夜開催の影響もあり、当ユニオンの参加者は10名規模でしたが、健康センターなど、このかんの労働法制改悪反対の取り組みを協力して進めてきた方々なども参加していただき、30名を超える参加となりました。

司会・当ユニオン委員長のあいさつの後、中谷弁護士の講演が始まりました。中谷弁護士はまず、アベノミクスの経済戦略における働き方改革の意味を明らかにするとして、企業の競争力の強化による経済成長を実現するために働き方改革がすすめられており、労働者にとっては問題が多いとしたうえで、労働組合の力も低下し、過酷な労働実態も深刻化している現状もあることに触れました。そのうえで、労働組合がどう闘えるかについて、労働組合の弱体化の原因の打開や、非正規労働者などの格差是正に関わる最高裁判決や、今回の法案で労働者が利用できる点なども生かしていくこと、企業内組合が企業の論理に乗っかってしまっている現状の中、法律ばかりに依拠するのでなくストなど実力闘争や組合の組織強化なども追求していくこと、などを提起し、1時間余りの豊富な内容の講演を終えました。

続いて名古屋過労死を考える家族の会世話人の内野博子さんが発言されました、内野さんは2002年に過労死で夫を亡くされた悲しみを超えて、労災認定などをかちとった体験からして、今回の高度プロフェッショナル制度導入や「残業時間の上限100時間」などが過労死や、その労災認定の困難をもたらす危険があると訴えました。また、一人で子育てもしながらの奮闘の末、今お子さんの成長と家族の絆を喜ぶ母親としても話されたのが、内野さんを支えてきているものも感じさせて印象的でした。

休憩後、活発な質疑応答も交わされ、そのせいで終了が20時半になり、その後の懇親会が10人規模で30分弱しかできなかったもののお二人も残ってくださって活発にできたことも併せ、充実した学習会ができました。今後も労働組合として、がんばっていこうと思わされました。お二人や参加して下さった皆さん、お疲れさまでした。

<追記>(9月15日)次回の学習会は、9月22日(土)午後6時より、ユニオン新事務所にて行ないます。外国人労働者問題と、0月末に改正派遣法施行後3年を迎えるのを前に派遣切りの危険性が懸念されるなどの問題を採りあげます。同日午後1時からの事務所開きともども、参加をよろしくお願いします。

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