コミュニティユニオン東海ネットワーク学習交流合宿を開催

昨日(6月30日)から本日にかけて、コミュニティユニオン東海ネットワークは、三重・高田会館(津市一身田町)にて、学習・交流合宿を行ないました。東海ネット加盟の10ほどのユニオン・団体から、70名規模の多くの参加で、新たな趣向も凝らし、賑やかに、行なうことができました。内容も濃く、交流も深まりました。当ユニオンからも10名近くが参加して、多くを学び、交流もしてきました。

一日目は、国宝の寺の建物が並び立つ巨大空間である高田本山、その一角にある高田会館にて、午後1時、東海ネット事務局をつとめる当ユニオンの浅野副委員長の司会で始まりました。広岡代表のあいさつの後、当ユニオンの鶴丸委員長とユニオンみえの神部さんの担当で、グループワーク&ロールプレイング(模擬対話)という初めての試みを行ないました。アメリカの労働運動の経験から得た手法を生かすかたちの企画で、参加者はまず6つのグループに分かれました。そのうえでまず、アイスブレイクとして、ゲームをしてグループ内の席順を知人同士からくずしたうえで、企画に参加する上でそれぞれを尊重しつつ相互に対等になるようにグランドルールを確認し、そのうえで、職場で被害にあったが組合には無関心な労働者を組合に誘うという場合と、団交の申し入れ書を作成して団交を労働側と経営側に分かれて行なうという場合とを想定しての模擬対話を、各グループが行ないました。各グループが模擬対話を行なっている間も、見聞きしているグループが感想を書き留めていくというように、常に参加している、というかたちで、全員が参加するように努めつつ、休憩を挟んで4時間近く、賑やかに行なうことができ、参加者も面白かったと感想を述べました。

続いて広岡代表が、東海ネットの組織活動の報告と提起として、東海で各ユニオンに悪質な敵対行為を繰り返してきた原武之弁護士に対する懲戒請求が、ユニオンみえでのケースに関し愛知県弁護士会に受理され、「戒告」の懲戒処分が4月27日付で出された件について・専従体制のないユニオンをどう強化するかについて・労働委員会の活用と民主化について、問題提起し、午後5時半、ホールでの企画は終了しました。

休憩を挟み、午後6時からは2時間ほど、夕食をいただきながらの交流会を行ないました。途中で参加した各ユニオン・団体から自己紹介を行ないながら、楽しい時を過ごしました。ここで企画は終了しましたが、宿泊部屋に移ってからも、それぞれ交流を深めました。

二日目は、午前7時半からの朝食後、午前9時から、お招きした日本労働弁護団常任幹事の嶋﨑量弁護士が、「労働組合で真の『働き方改革』を実現しよう!~『一括法案』の問題点と狙い~」と題しての講演を行ないました。嶋﨑弁護士は、労働弁護士として奮闘されてきているご自身の自己紹介をしたうえで、6月29日に成立してしまった「一括法案」の問題点を明らかにしました。その場合、「働き方改革」が一見労働者のためであるかの装いをとった言葉で打ち出されていたり、虚偽データを活用していたり、労働時間の適正把握の実効性が乏しかったりする欺瞞や問題点を明らかにしたり、長時間労働の上限規制を法律で初めて定めたことを活用したり、採択された付帯決議を活用したりする必要性が、労働組合には問われると提起しました。また、今後、高度プロフェッショナル制度や裁量労働制の拡大とともに、解雇の金銭解決制度などが問題になってくることに対して、SNSをも活用して広く問題点を明らかにしながら、労働組合は取り組んでいこうとも提起しました。その後質疑応答が行われ、今回の「長時間労働の上限規制」はむしろ長時間労働の合法化・促進につながらないか、とかの疑問も含め、活発なやりとりになり、2時間の講演は意義あるものになりました。

休憩後、コミュニティユニオン全国ネットの岡本事務局長があいさつしました。岡本事務局長は、6月の名古屋で開催したユニオンセミナー・焼津ユニオンの全国ネット加盟・「働かせ改悪」反対の取り組み・10月の全国交流集会について触れました。そして最後に、東海ネットの各ユニオン・団体が簡単にそれぞれの現状を報告し、最後に、講演中に別室で行なった複数のユニオンのフィリピン人組合員の交流会の報告を受けて、正午、終了しました。

私たちの大半はその後、食事をしながら感想を述べ合い、高田本山の見学をして、帰途につきました。全国のコミュニティユニオンの中でも東海は活発で、当ユニオンも奮闘しているとの意見もいただいたりもして、今後も協力し合いつつがんばっていこうと改めて確認できました。受け入れを担当されたユニオンみえの皆さん、ありがとうございました。皆さん、お疲れさまでした。これからもよろしくお願いします。

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