名古屋ふれあいユニオン結成宣言文

バブル崩壊、不況、経済における国際競争の激化を背景に、労働の現場では従来の終身雇用・年功序列型賃金を前提とした雇用制度が崩壊しつつあります。正規雇用者の年俸化、リストラという名の人員削減はじめ派遣や期間社員、アルバイト、パートなどさまざまな形の不安定雇用者の増大など働く者の多くが、かつてない厳しい労働環境に置かれています。労働基準法改定に伴う「裁量労働制」や「変形労働時間」の大幅な緩和、女性の深夜労働の導入などによって、長時間労働や不規則な労働も強化されます。

不況による企業の経営危機を理由にした一方的な突然の解雇や身分・賃金の引き下げなど企業の不当な行為も増えています。生活をかけて働いている私たち労働者は厳しい経済下だからこそ、泣き寝入りできません。こんな状況下だからこそ、不安定な雇用環境にある私たちは、企業の壁を越えて連帯、支え合う必要を痛感しています。

誰もが一人で参加できる地域の組合「名古屋ふれあいユニオン」は、一人一人が自分自身を守るために仲間と手を組んで問題に立ち向かうことを目的として設立されます。

当ユニオンの活動は不安定雇用労働者のよりどころとなることを目指します。特に派遣やパート、臨時職員、期間社員、アルバイトや企業内組合もない中小零細企業で働く人、障害者、外国人など不安定雇用者の問題を中心に据えて取り組みます。

孤立した個人がユニオンの活動を通して互いに励まし合い、高め合い、個々の組合員が抱える問題の解決に取り組みます。組合員は企業論理に翻弄されず、ユニオン活動を通して女も男も安心して働くことができ、自立して生活できる職場、社会を実現させます。

                   1999年1月31日
名古屋ふれあいユニオン結成大会